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新虎興産株式会社

100年の歴史を持つ会社の強みは、技術革新とチャレンジ精神
~業界の常識を覆す発想と技術力が我が社の強み~

独自技術で、安全な無火気工法による機器撤去・機器のリサイクルをおこなう新虎興産は、100年の歴史がありながら常に新しいチャレンジを続けています。お客様からの相談には「何とかしましょう」と答えて、自分たちも成長しながら新領域を広げます。全国に事業を広げるなかで、若手の活躍機会がどんどん生まれているという同社。事業の特徴、そして社風の特徴について、社長の木村さんと、若手代表の谷本さん、澤中さんにお話を伺いました!

新虎興産株式会社
代表取締役 木村 高士 氏
総務経理部 谷本 雄 氏
総務経理部 澤中 結衣 氏

新虎興産株式会社

若手が活躍する機会が多い会社をめざす

最初に、皆様のお役割を教えてください
本日3人で参加しております。
私が代表の木村です。
経理を担当しておりまして、銀行との打ち合わせなど、財務関係も担っております。
私は人事担当で、採用時の会社説明会から面接、入社前サポートなどをすべて担当しています。
谷本は入社4年目で、澤中が1年半です。
我々のような規模ですと、たとえば銀行との取引では社長が対応することが多いと思いますが、当社はこういった若手にできるだけ任せる方針をとっています。
先を見通した戦略づくりなども任せていますね。
あえてそういうやり方に変えてこられたと
そうですね。
これからの成長のために、若手が活躍する機会が多い会社、新しい技術を追求する会社というのを非常に強く押し出していますし、根付いてきたと思っています。
一方で100年の歴史がおありですが、継続してきた強みはどのような点だとお考えですか
当社はもともと、鉄を買ったりするスクラップ事業をしており、住友商事のスクラップ事業代理店をしていました。
その中で上海での沈没船引き揚げのプロジェクトに参画する事になり、スクラップ事業だけでなく引き揚げ作業の事業も携わり、複合的な活動を行ってきました。
なるほど
歴史を紐解いていくと代々いろいろなチャレンジをしています。
それは取引先のニーズなり、困っていることに対して対応するという姿勢を基本にしてきたからなんですね。
「それはうちではできない」でなくて、「そのお困り事のために、こういう技術改革をしよう」という発想で新しい事業体や技術をやってきたのが当社の特徴だと思います。
お客様からすると、困った時の相談相手と言えますね
「誰に言えばいいかよくわからないから、とにかく新虎さんに1回電話してみました」という相談は、結構ありますね。
そのように見て頂けるのは、我々にとってもうれしいことです。
プラント部門、物流部門、工事部門といった事業展開だと思いますが、ここまでの変遷もございましたか
そうですね。
たとえば建物の解体工事をやっていた時期もありました。
ここは5年ほど前に撤退しています。
コスト競争が激しく、発注元との関係性づくりが左右する点も強い業界だったので。
そうしたイメージもあります
やはり技術力で評価してもらい、お客様の困り事をトータルサポートするところで強みを発揮したいと思って舵を切りました。

打ち合わせ風景

他にはない技術や設備で、お客様の困り事に応える

逆に、御社ならではの事業例を伺えますでしょうか
1つは、創業時からの流れで鉄鋼材のリサイクルを主事業で行っています。
電力会社さんなどの取引先から不要になったスクラップ機械を運んできて、工場でリサイクルします。
そして付加価値をつけて売っていく。
輸出もしています。
物流部門とプラント部門での業務ですね
もちろん同業他社もいろいろとありますが、我々の工場には特殊な設備があります。
それで他では取り扱えない機械も対応できるのが1つの特徴です。
どういった設備でしょう
機械は絶縁油や潤滑油のようなものを使う事が多く、リサイクルする際に油の抜き取りをしていない際には、工場内に油が漏れでてしまい、近隣への環境問題になる事があります。

特殊危機リサイクル、自社工場の様子

確かに
一般的には機械内の油は事前に設置されている場所で抜いて頂いてから、リサイクルを行うのが一般的な処理になります。
しかし、一般的な処理フローではお客様での作業ロスが発生してしまうので、当社のリサイクル工場では油を回収する装置を導入する事で、そのまま引き取ってお客様の手間を省くと同時に近隣への環境問題を引き起こすことはなくなります。
お客様にとっても頼みの綱となりますね
もう1つウォータージェット事業というのがあります。
鋼材の切断方法の1つですが、日本では他にできるのは数社だけだと思います。
どういった良さがあるのでしょうか
通常、鋼材の切断は火でおこなうのですが、機械の油や引火物が原因で、火災の恐れがかなり高いんです。
ただし他に方法がなくて、消化器をたくさん置いて火を使う撤去事業が、長く実施されています。

ウォータージェット工法とは

知りませんでした
他に方法がないかと考えて着目したのが、このウォータージェットです。水で鉄を切る工法で、精度をあげるように探求しました。
今、このやり方へのニーズがどんどん増えまして、全国からの相談・受注につながっています。
まさに、技術の強みでご相談がきている部分ですね
たとえば大手製鉄会社さんの現場から老朽化した機械を引き取る時に、この工法でやりました。
火気厳禁の現場ゆえに、どうにも切断できず、ずっと放置していたような機械でした。

チャレンジするのが楽しい

若い方も多く働かれていらっしゃる様子ですが
私が入社した10年ほど前の当社は、即戦力と思われる40~50代で他社で実務経験がある社員を採用していました。
経験者ゆえにこれまでのスキルや経験に依存する部分が多く、「お客様のニーズ」や「新たな提案」に対して鈍感な会社でした。
前職で大手企業に在籍していた経験を活かし、5年ほど前から若手採用をすると決めて、私自身で採用に動いたのですが、そこで新卒1期生が入ってくれました。
常に新しいチャレンジをする会社なので、未経験者でもまったく問題ない。
むしろ、新たな風を吹き込んでくれることが大きな価値だと思っています。
若い人の意見からベテランが学ぶこともたくさんあります。
この3年で社員数が倍近くになっていて、増えた人たちの大半が30歳以下という構成です。
同世代で連携しながらがんばろうという意識は強くあります。
たとえばJICAのプロジェクトに関わっている案件があります。
我々の工事部門でアスベスト対応もできるのですが、海外でのアスベスト問題という相談があったんです。
これは、澤中がリーダーでやってもらっています。
そうなんですか
もちろん役員なども関わっていますが、関係者とのやり取りやプロジェクトの進行は任せていまして。
こういう若手リーダーのプロジェクトが他にもいくつか動いています。
非常にやりがいがある職場に見えますが、実際、谷本さんはいかがですか
チャレンジできる環境にいるのは強く感じています。
1年目から金融機関周りを任せてもらいましたし、今、分析して戦略を立てていくところもやっています。
自分で工夫して貢献していけるやりがいを感じます。
澤中さんはいかがでしょう
他社で事務仕事をしている友達の話も聞くのですが、当社はまったく違っていろいろな経験ができる場だと感じます。
総務、採用、海外事業、そして東京オフィス関連も担当しており、やりがいがありますね。外部との打ち合わせ機会も数多くあります。
大きな仕事を任せられる大変さもあるのではないかと思いますが、周りのサポートもあるのでしょうか
協力的な職場ですし、職場全体から仕事に前のめりのエネルギーを感じます。
それが刺激になってがんばる面もありますね。
わからないことは多いのですが、上司や役員に何でも相談できます。
体制がしっかりしているから、安心して取り組めていると思っています。

仕事と人生の充実とを両立できるようにする

職場全体の活気がありそうですね
ここ2、3年でぐっと仕事の幅も広がってきています。
以前はあまり新規開拓に向けた発信ができていなかったのですが、本社がある関西圏以外にもアピールしてみたらどうだろうと思ってやってみたら別のエリアの会社にもアピールしてみたらどうだろうと思ってやってみたら、すごくいい反応があった。
それならここにも……という形で、どんどん発信を増やし始めたんです。
それで取引先も広がると
こうした新しいプロジェクトを若手に任せて、手応えを得てもらう。
すると、また次のチャレンジに意欲が高まります。
こういう若手が動きやすいよう、管理職はサポート側、後押しする側に回っています。
他に工夫されている取り組みはありますか?
福利厚生にも力を入れています。
仕事も人生も充実してもらうことが大事だと思っていますので。
たとえば旅行補助金という仕組みがあります。
そうなんですか!
家庭がある方は5万円、独身の方は2万円が、年に1回使えます。
「親と一緒に旅行をしました」と言ってくれた人もいますが、ほぼ全員が使っていると思います。
いいですね!
あと、社内交流ですね。
人生の大半を会社で過ごすわけなので、職場のメンバーは同僚というより仲間です。
お互いをもっと知って働けるように、部活動を促進して部費を出したり、部門をシャッフルしてチームで日帰り旅行をするという企画も始めました。
それもうらやましいです
勤務時間中に、費用は会社負担で、行き先は自由に各チームで決めてもらう。
年齢関係なく旅行ルートを話し合ったり、フラットな関係性づくりに役立つと思っています。
今年始められたんですか?
言い出したのは、若手10人くらいを任命して実行している「若手会議」という場です。
部署が違うと話しにくさがあるという課題意識からあがってきました。
若手会議はどういう場なのでしょう
各部署から若手層が数名ずつ参加して話し合える場です。
他部署の雰囲気を聞く機会にもなっています。
最初は、みんなが何を希望しているのか、何のために仕事をしているかアンケートをとろうということから始まっていました。
アンケートで出てきたキーワードが、「お金」と「やりがい」と「休暇」。
「やりがい」に関連して、先ほどの日帰り旅行が発案されてきました。
そういう流れだったんですね
「休暇」に関しては年間必ず5連休をとりなさいと決めて、年度の最初に計画し、仕事を調整できるようにしています。
最初に決めてしまうのはいいですね
「お金」に関しては、4月からマイスター制度というのを始めました。
社内で試験を受けたら給与が増える。
新たに手当がつくという形ですね。
こうして若手会議から出てきた3つの宿題に、役員として答えてきました。

強みを伸ばし、それぞれの持ち場で活躍する

マイスター制度ではどういう点を見ているのでしょう
外部資格の取得や、社内で設定したスキル試験といった項目を、職種ごとに設定しています。
当社だけではなく本人のキャリア人生にとってもプラスになるように意識しています。
まさに、会社も個人も成長し、意欲向上にもつながる仕組みですね! 
一方で、ここまで至るまでに苦労された点もあるのではないでしょうか?
そうですね。
私は一度大手企業に就職して、後に会社を継いでいます。
かつての就職先で経験したことを応用して、今のマイスター制度も考えています。
ただ、入社した当初は全然違う風土で、やりたいと思ったことも受け入れてもらえないような状況でした。
そうなんですか
5年くらい経った頃に、それまで縁遠かった工場に足を向けてみて、いろいろと現場の人と話したことがあります。
そこで100年続いてきた当社の強みにも改めて気づいたんですね。
脈々と築かれていたものがたくさんありそうです
今までのやり方を否定するのではなくて、良いところを伸ばそうと、私自身が気づくことができて、そこから大きく変わりました。
なるほど
既存のやり方を生かしながら「もうちょっとこうできないか」と新しさを入れていく感じですね。
口数の少ない職人さんも結構いたのですが、その方々の本音を話してもらおうという会話も大事にしました。
一方的ではなくお互いの理解を深めるところは大事なのでしょうね
「やらなければいけないのはわかっているけれど…」というまでの人もいますが、理解してくれている点がまず重要。
「じゃあ私がやるから、サポートしてください」という関係で、それぞれの活躍の場が増えていけばいいと思っています。
今後の展望について教えてください
当社のロゴは、社名頭文字の「S」を真ん中に輪を描いています。
業界の中心になっていく、何事にも中心になるということを示していまして、社員1人ひとりも中心で考え、推進する人であってほしいと思っています。
そういう思いを持って、我々の持つ技術を生かしながら全国的にさまざまな会社の役に立っていきたいです。
まだまだ発信する先がたくさんあるでしょうね
今回のConnectも、情報収集機会、あるいは他社様とのネットワーク機会として期待しています。
研修など、視野を広げる機会も活用できたらと考えます。
ぜひ、今後もよろしくお願いします。今日はありがとうございました

トラックが走る様子