IT ものづくり

生産現場で活用されている生産管理システム「TECHSシリーズ」をはじめ、ソフトウェア開発や販売をおこなうテクノアでは、社員一人ひとりがカギであること、そして地域社会とともに歩む会社であることを明確に掲げて経営をおこなっています。
お客様、そして地域社会からの信頼は、変化する時代の大きな武器。それをまさに実現している会社として、詳しくお話を伺いました!

株式会社 テクノア(岐阜本社)
代表取締役 山﨑 耕治 氏
広報・企画担当 篠田 光貴 氏

テクノア

ITが生み出す価値を、最大限に顧客に届けるために

山﨑様はいつ頃テクノアに入られたのでしょうか
2000年です。
26歳で中途入社し、弊社の主力である生産管理システムの営業職を長く続けました。
その後生産管理事業の責任者、そして2016年に代表取締役となりました。
2代目の社長ということですね
そうですね。
創業者がずっと引っ張ってきた会社なのですが、体調をくずしてしまい、入院先の病室で「次の社長を頼みたい」と言われました。
本当に急な話だったのですが、その場でお受けしました。
かなり急なことに対応されたかと思いますが……創業は1981年でしたね
はい。
当社は340人くらいの社員数で、パッケージソフトウェアの開発販売が中心です。
中小製造業様向けのTECHSシリーズという生産管理システムが最も知られていて、全国4200社以上に採用頂き、業界No.1のソリューションになっております。
製造現場で欠かせない役割を担っていらっしゃる
他に健康診断支援システムやスポーツユニフォームメーカーさん向けの3Dシミュレーターといったこともやっています。

テックスシリーズ

経営コンサルティングのようなこともされていますか
そうですね。
我々は、縁があった企業や人々を幸せにすることを経営理念に掲げて事業に取り組んでいます。
ソフトウェアを売るだけでは届かないところもあると感じ、コンサルティング型の関わりもし始めました。
IT会社では珍しく、社内に中小企業診断士が7名、ITコーディネータが今47名います。
まさに現場に役立つことを突き詰めていらっしゃるご様子に見えます
ITはやっぱり道具なんですよね。
お客様がなりたい姿は、収益やコスト、納期といったことを通じて経営改善をすること。
いかにそこに役立てるかを考えると、現場の困りごとに伴走して取り組むことが、結果的にITが生み出す価値を最大限に顧客に届けられることになると考えました。

学び続けることが、いいサービス提供につながる

「差別化された社員」を強みにされていると思いますが、もう少し詳しく伺えますか
IT企業同士の差は、そこに所属する一人ひとりの差に尽きると思っています。
同じパソコン機器を使って、伸びる会社もあればつぶれてしまう会社もある。
その差は人だと考えています。
まさに共感します
我々のなかに「税金のかからない資産」という考え方があります。
何かというと、社員一人ひとりの中に蓄積されたキャリアやノウハウですね。
これはどれだけ貯めても税金がかからない。
その最大化をねらっています。

税金のかからない資産

確かに
最大化を狙うには、やはり人を大切にする経営をして、社員に長く働いていただかないといけない。
積み重ねたキャリアから新しい製品開発もできるようになり、お客様に届けられるものが増えていきます。
資格も資産最大化とつながるものでしょうか
1つのわかりやすい指標なので、取得を推奨しています。
皆さん意欲も高そうですね
採用でご縁をもつために見るポイントが3つあって、素直な方かどうか、人の役に立ちたいという気持ちを持っている方か、そして、継続して学ぶ力を持っている方か。
なるほど
お客様に有益なサービスを届けようと思うと、我々が常に学び続けなくてはいけないんですね。
お客様をより良く導くために学び続けようという意識が高い会社だと思っています。
そのあたりは、代表に就任されてから意識的に働きかけられてきた点もあるのでしょうか
創業者の時代から脈々と続いている考え方で、私はそれを継承して続けています。
ご自身も入社する時に、この会社の姿勢に共感されたのでしょうか
そうですね。
先代と面接で会って、この人のもとで働きたいと思って入社していますので、考え方に共感した面は強いと思います。

地域社会とともに歩み、人を育てる会社であり続ける

CSR活動にも力を入れていらっしゃると思います。
このあたりのお考えをもう少し伺えますか。
創業者が元々滋賀県出身であることもあり、当社の基盤には三方よしの考え方があります。
売ってよし、買ってよし、世間よしということで、地域に根差す、社会へ貢献するのは当然の活動だと思っています。
長年取り組まれていらっしゃいますね
メセナ活動は30年以上になるでしょうか。
まだ企業として小さいころから、一般市民向けのコンサートだったり落語だったり、地域イベントを続けています。
地域社会が最初から意識の中に置かれていると
さらに先代が亡くなるときに、「社長の仕事は、社員を幸せにすることだ」と言い残しました。
その通りに経営しようという意識はずっと持ち続けています。
社員からすると、どこで働いてもいいわけですよね。
確かに
全国に400万社くらい企業があるなかで、当社で働いてくれていることにまずは感謝。
だからこそ人生のなかで貴重な時間を費やすに値する仕事であってほしいと思っています。
仕事を通じて誰かのお役に立ち、関わるお客様が変化し、その結果ありがとうと言われるような仕事ですね。
そういうコアな考え方で今の組織がつくられていると思いますが、ご苦労された点はありましたでしょうか
大変だったのは社長になった時ですね。
病気のことも、私が社長になることも、全く社員に伝えていなかったんです。
社員からすると、ある日急に状況が変わった。
最初は距離感の取り方に苦労しました。
どう乗り越えていかれたのでしょうか
結局やはり社員の人間的なよさに助けられましたね。
私の役割としては、この会社をきちんと存続・成長させていくことだとひしひしと感じました。
そうなんですね
「財を遺すは下 事業を遺すは中 人を遺すは上なり されど財無くんば事業保ち難く、事業無くんば、人育ち難し」という言葉があります。
我々はすでに確立された事業はありました。
だからこそ、もし事業承継後に会社が衰退したら、先代が人を遺せなかったことになってしまう。
逆に我々が成長することが、創業者が人を遺したことにもなると考えました。
他社さんも含めて、やはり地域や社会のことを考えて、核となる人を育てているところがうまく回っているような気がしています
業績だけよくても、社員が疲弊していたら長続きしませんし、社員に優しくても業績が悪ければそれもまた違います。
バランスをとる難しさはありますが、それこそ大事だと思っています。
経営の軸のところですね
実はコロナ禍でブランディングを強化しようと思って、いくつかの賞にチャレンジし、受賞させていただくことができました。
ただ、目指すところから考えると、至らない点はたくさんあります。
表彰は成長過程における外部の観点として受け止めつつ、その先をめざす取り組みは継続しています。

外部表彰

お客様の成功が何よりもうれしい

篠田様から見て会社の特徴はどのように思われますか。
やはりお客様が困っているから何とかしたい、この人のために何とかしたいという視点で考える人がたくさんいます。
そういう社内の会話も多いのでしょうか
「お客様のために」のように、自分以外のことに焦点をあてて話し合うことは多いです。
なるほど
我々のシステムを使ったお客様が複数社、IT経営力大賞を受賞した例が出てきています。
我々が提供したツールを使って、お客様が経営改善をしてそれが評価される。
これが一番うれしいですね。
お客様が成果を出すことが、結果的にまた相談が増えたりすることにつながると
そうですね。
売るのが目的ではなく、ご縁を頂いたお客様を、ITを通じて幸せにしていくことを徹底して考えます。
一方で、コミュニケーションで苦労されることはありますか?
コロナ禍で、社員同士のコミュニケーションが一時期減ってしまっていました。
それで社内の交流委員会というものをつくって、オンラインでの勉強会をしたり、オンラインゲームをやるコミュニティができたり、外部のオンラインイベントに参加してみたり。
と、つながる機会を増やしました。
今後の外部との交流期待について教えてください
私たちはデジタルの力で日本の中小製造業を元気にすることを事業ミッションとしてやっていますので、ぜひこうしたネットワークを通じていろいろなところと知り合っていけたらと思っています。
本日はどうもありがとうございました

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