熱中症対策は、アイススラリーで!
大正製薬株式会社 秋吉さんと樋口さんに、
熱中症対策の商品「アイススラリー」について、お話をお伺いしました。
大正製薬株式会社
商品開発部 主任
秋吉 克昴 氏
マーケティング本部
ブランドマネジメント1部
飲料グループ
樋口 裕貴 氏
インタビュー
お二人の業務のご担当を教えていただけますか?
私はドリンク剤以外のリポビタンブランドの商品開発を担当しています。
具体的にはリポビタンウォーターやパウチ系のゼリー飲料やアイススラリー(※1)などの商品開発を担当しています。
商品コンセプトの検討や、どういう成分をどれぐらい配合するかという検討などの業務にあたっています。
※1 細かい氷の粒子が液体に分散した流動性のある状態の飲料。
具体的にはリポビタンウォーターやパウチ系のゼリー飲料やアイススラリー(※1)などの商品開発を担当しています。
商品コンセプトの検討や、どういう成分をどれぐらい配合するかという検討などの業務にあたっています。
※1 細かい氷の粒子が液体に分散した流動性のある状態の飲料。
私は、マーケティング本部のブランドマネジメントという部署におります。
担当している商品は、秋吉と同じですね。
社内的には食品と呼んでいますが、ウォーター、アイススラリー、ゼリーを中心に、子ども向けのキッズゼリーや、アイススラリーの他にもスポーツブランドのゼリーやパウダー等がありまして、それらのブランドマネジメントを担当しております。
担当している商品は、秋吉と同じですね。
社内的には食品と呼んでいますが、ウォーター、アイススラリー、ゼリーを中心に、子ども向けのキッズゼリーや、アイススラリーの他にもスポーツブランドのゼリーやパウダー等がありまして、それらのブランドマネジメントを担当しております。
御社の事業について、教えていただけますか?
ドリンク剤やかぜ薬といったOTC医薬品(※2)を始め、健康食品などを扱うセルフメディケーション事業と、医療用医薬品を扱う医薬事業を展開し、生活者の皆さまの健康を幅広くサポートしています。
最近では、化粧品を中心とした美容系商品にも取り組んでいます。
※2 処方せん無しで購入できる医薬品。
最近では、化粧品を中心とした美容系商品にも取り組んでいます。
※2 処方せん無しで購入できる医薬品。
熱中症対策に対する新たな商品開発に取り組んだ理由を教えていただけますか?
年々、全国的な猛暑日日数が増加し、熱中症による救急搬送者も増加していたりと、熱中症対策の重要性がますます高まっていることを受けて、大正製薬としても、「人々の健康を守りたい」という理念のもと、この課題に対して真摯に取り組もうとプロジェクトが動き出しました。
当時スポーツの世界ではパフォーマンスの向上を目的にクーリングに意欲的に取り組んでおり、大正製薬でも国立スポーツ科学センターや広島大学の長谷川博教授とともにクーリングの手法として「アイススラリー」を用いた研究を行っておりました。
この研究の中で「アイススラリー」が熱中症対策に非常に有効であることが明らかとなったため、大正製薬では2021年に「リポビタンアイススラリー」という名称で発売し、一般の方々にも広く活用いただけるように取り組んでおります。
当時スポーツの世界ではパフォーマンスの向上を目的にクーリングに意欲的に取り組んでおり、大正製薬でも国立スポーツ科学センターや広島大学の長谷川博教授とともにクーリングの手法として「アイススラリー」を用いた研究を行っておりました。
この研究の中で「アイススラリー」が熱中症対策に非常に有効であることが明らかとなったため、大正製薬では2021年に「リポビタンアイススラリー」という名称で発売し、一般の方々にも広く活用いただけるように取り組んでおります。
現在の製品のラインナップを拝見すると、「熱中症対策」と「スポーツ」という2つのコンセプトで展開している印象があるのですが、あくまで「熱中症対策」が主軸だったのでしょうか?
元々は、「リポビタンアイススラリー」はスポーツブランドのカテゴリの一ついう立ち位置でした。
スポーツの現場では熱中症罹患者数は課題ですし、またパフォーマンス向上という面でもクーリングは重要視されているということもありますので、我々としてはその2つは密接に関わっており、切り離して考えてはいるわけではないかなと思います。
スポーツの現場では熱中症罹患者数は課題ですし、またパフォーマンス向上という面でもクーリングは重要視されているということもありますので、我々としてはその2つは密接に関わっており、切り離して考えてはいるわけではないかなと思います。
どのような商品がラインナップされているかを教えてください。
「リポビタンアイススラリー」を中心に、水分摂取におすすめで、かつ低カロリーの「リポビタンウォーター」やエネルギー摂取におすすめの「リポビタンゼリー」といった、いずれも熱中症対策に適した商品を取り揃えております。
お客様によって嗜好が違いますので、様々な商品をラインナップすることで、幅広い方々に手に取ってもらえるように意識しております。
お子様向けの「リポビタンキッズゼリー」という商品もございます。
ポケモンのデザインパッケージの商品ですが、こちらも熱中症対策に適しています。
ポケモンのデザインパッケージの商品ですが、こちらも熱中症対策に適しています。
「リポビタンキッズゼリー」は成長期のお子さまに必要な、カルシウムやビタミンといった栄養素も配合しています。
日常的においしく栄養が取れるおやつ、といったようなコンセプトですね。
もちろん「アイススラリー」もお子様が飲んでいただくことができる商品になっています。
外でのスポーツ観戦時などに、ご家族で飲んでいただくこともあるようです。
日常的においしく栄養が取れるおやつ、といったようなコンセプトですね。
もちろん「アイススラリー」もお子様が飲んでいただくことができる商品になっています。
外でのスポーツ観戦時などに、ご家族で飲んでいただくこともあるようです。
商品の特長を教えてください。
「アイススラリー」は、ダブルの冷感を得られるのが特長です。
どういうことかと言いますと、「アイススラリー」のお召し上がり方は、まず冷凍庫でガチガチになるまで凍らせます。
取り出した後は常温で15~20分ほどおいていただいてから、手で揉んで柔らかくしていただきます。
その「揉む時にまず冷感を得られることができます。
その後、柔らかく飲み頃になったアイススラリーは、氷の粒をそのまま飲めるような形状になります。
冷たい飲み物よりも、体の中から冷感を得られることができます。
ダブルで冷感を感じることができるわけです。
どういうことかと言いますと、「アイススラリー」のお召し上がり方は、まず冷凍庫でガチガチになるまで凍らせます。
取り出した後は常温で15~20分ほどおいていただいてから、手で揉んで柔らかくしていただきます。
その「揉む時にまず冷感を得られることができます。
その後、柔らかく飲み頃になったアイススラリーは、氷の粒をそのまま飲めるような形状になります。
冷たい飲み物よりも、体の中から冷感を得られることができます。
ダブルで冷感を感じることができるわけです。
また、当社の「アイススラリー」にはキャップがついていますので、少しずつ飲んでいただくことができます。
冷たいが故に一気には飲みづらいですし、スポーツ中やお仕事中は時間がない場合もあると思いますので、そのような場面を想定した設計になっています。
冷たいが故に一気には飲みづらいですし、スポーツ中やお仕事中は時間がない場合もあると思いますので、そのような場面を想定した設計になっています。
「アイススラリー」は、「プレクーリング(運動前に身体を冷やすことで、熱中症の予防や運動パフォーマンスの向上につながるとされる方法)」としても活用できるのでしょうか?
はい。
プレクーリングとしても、「アイススラリー」をご活用いただいています。
プレクーリングとしても、「アイススラリー」をご活用いただいています。
どのような方に、どのような場面で、活用していただくことを想定されていますか?
元々はスポーツシーンでの熱中症対策を想定しておりましたが、実際には、スポーツだけではなく、暑熱環境下のお仕事やご自宅でもご活用いただいています。
お子様からご高齢の方まで、熱中症になるリスクが多くあることがわかってきており、多くの場面で活用されております。
お子様からご高齢の方まで、熱中症になるリスクが多くあることがわかってきており、多くの場面で活用されております。
個人だけでなく、企業様でも導入が増えています。
国が熱中症対策の普及・啓発に取り組んでいることも背景にありますね。
例えば建築業や運送業、製造業の現場では、「アイススラリー」の有用性をご理解いただいて、かなりご活用いただいております。
当初は、スポーツでのご利用をメインに考えていましたが、ビジネスシーンにおけるお客様の声を受けて、そちらを意識した発信も進めていきました。
国が熱中症対策の普及・啓発に取り組んでいることも背景にありますね。
例えば建築業や運送業、製造業の現場では、「アイススラリー」の有用性をご理解いただいて、かなりご活用いただいております。
当初は、スポーツでのご利用をメインに考えていましたが、ビジネスシーンにおけるお客様の声を受けて、そちらを意識した発信も進めていきました。
企業では、どのように活用されているのでしょうか?
建築業や運送業では、働く前のプレクーリングとしてご活用いただいたり、日中の昼休憩時や最も気温が上がる時間帯で活用いただいています。
企業様によっては、自主的に1日3回飲まれている従業員の方もいらっしゃいます。
企業様によっては、自主的に1日3回飲まれている従業員の方もいらっしゃいます。
導入に至る過程に関しては、企業の総務部門の方が熱中症対策の取り組みとしてご導入いただいているケースもありますし、現場監督の方が導入を決めていただいているケースもあります。
これまで労働現場環境の改善としては、送風機などの「外」から冷やすことがほとんどだったように思いますが、この商品は飲んで熱中症対策が期待できるものとして、ご注目をいただいているのではないかと考えています。
これまで労働現場環境の改善としては、送風機などの「外」から冷やすことがほとんどだったように思いますが、この商品は飲んで熱中症対策が期待できるものとして、ご注目をいただいているのではないかと考えています。
お話いただいているとおり、「労働環境改善」に寄与する商品ではないかと思います。
「労働環境改善」に対するお客様のニーズはいかがでしょうか?
「労働環境改善」に対するお客様のニーズはいかがでしょうか?
建築業や運送業において、熱中症を発症させないことが大命題となっております。
ですが、水分補給だけでは、近年の気温上昇・湿度上昇に対応しきれず、その結果、熱中症罹患者が増えてしまっています。
それにより生じる現場での作業効率低下に対して、生産性改善が求められています。
「アイススラリー」は、そういった生産性改善にも期待いただき、ご注目いただいているかと思います。
ですが、水分補給だけでは、近年の気温上昇・湿度上昇に対応しきれず、その結果、熱中症罹患者が増えてしまっています。
それにより生じる現場での作業効率低下に対して、生産性改善が求められています。
「アイススラリー」は、そういった生産性改善にも期待いただき、ご注目いただいているかと思います。
その他に、商品発売後のお客様の反応を教えてください。
美味しくて、飲みやすいという反応をいただいています。
また、飲むことで、冷涼感があるというご意見もいただいております。
また、飲むことで、冷涼感があるというご意見もいただいております。
ハニーレモンとりんごの2種類の風味が展開されていますが、これはどういうお考えから決まったのでしょうか?
ハニーレモン、つまりはちみつとレモンはスポーツの現場では飲料や疲労回復のアイテムとして馴染みがありますので、そういった親和性は意識しましたね。
りんごは後から発売になったのですが、「アイススラリー」が幅広い年代にご活用いただいていることが分かってきていましたので、誰でも飲みやすいものをと考え、りんご風味に行き着きました。
りんごは後から発売になったのですが、「アイススラリー」が幅広い年代にご活用いただいていることが分かってきていましたので、誰でも飲みやすいものをと考え、りんご風味に行き着きました。
肉体労働の方に限らず、サラリーマンの方から「出勤時に飲んでいます」と言っていただいたこともあります。
猛暑で朝でも暑いので、電車に乗るまで、なるべく汗をかかないようにするために飲んでいただいているようです。
プレクーリングとしての活用ですね。
また、寝る前に飲むことで寝つきが良くなったというお声も頂戴しました。
当社としてエビデンスがあるとは言えないですが、理にかなったご活用方法ではあると思います。
猛暑で朝でも暑いので、電車に乗るまで、なるべく汗をかかないようにするために飲んでいただいているようです。
プレクーリングとしての活用ですね。
また、寝る前に飲むことで寝つきが良くなったというお声も頂戴しました。
当社としてエビデンスがあるとは言えないですが、理にかなったご活用方法ではあると思います。
今後の展開や目標を教えてください。
年々の気温上昇に伴い、増加する熱中症搬送者・死亡者の方をお一人でも減らすために、「アイススラリー」を中心とした熱中症対策商品の開発を今後も進めていき、生活者の方が手軽に熱中症対策を出来る環境をメーカーとして整えていきたいと考えています。
おかげさまで、非常にご好評をいただいているのですが、まだまだ「アイススラリー」のことをご存知ない方もいらっしゃいますので、今後、さらに商品の認知を広げていければと思います。
熱中症対策といえば、「アイススラリー」だねという存在になっていければと思います。
熱中症対策といえば、「アイススラリー」だねという存在になっていければと思います。